年々気温が高くなる地球温暖化は、自然だけではなく私たち人間にも様々な影響をもたらすと言われています。

昨年はどうだったでしょう?

実は2019年の世界の平均気温は「史上2番目の高さ」だったのです。
NASAと米海洋大気庁(NOAA)の共同発表した報告書によりますと、2010年代は最も暑い10年間だったのです。

さらに過去5年間の温暖化が特に急激になっており、1960年代からの10年ごとの平均気温は、常に前の10年間よりも高くなり続けていると言います。

世界36か国で過去最高を記録

非営利団体のバークレー・アースの発表によりますと、2019年はオーストラリア、ハンガリー、ケニア、タイ、ベトナムを含む36カ国、そして「南極大陸」でも平均気温が過去最高を記録。

今もこれまで以上に炭素汚染の排出が続いており、今後のさらなる温暖化の原因を、世界中で作り出していることになります。

私たちで作り出している温暖化ですが、これ以上温暖化が続くと、私たちのカラダにはどんな影響が出るのでしょう?昨年、カリフォルニア大学から発表されたレポートによりますと、近年の地球温暖化により早産リスクが高まっているとのことが判明。

暑い地域ほど早産率が高い

日本で赤ちゃんが生まれる時期は、十月十日というのが皆さん周知のことだと思います。
それは全世界共通の認識である妊娠40週が最適な期間で、それに近い時期まで母親の胎内にいた方が健康に育つと言わています。

それより早い出産になると、赤ちゃんの健康に、様々なリスクが生じてしまう可能性があると言われており、温暖化によってその可能性が高まるのではないか?
という危険が指摘されているのです。

南の地域では早産の傾向が高くなる

【カリフォルニア大学の研究】
2007年から2018年に38週より早く生まれた赤ちゃんの割合を、アメリカの州ごと比較

その結果、
ミシシッピ州では48.7%
ルイジアナ州で46.0%
フロリダ州で40.5%
南側の州で早産の傾向が高いことが判明したのです。

最高気温が32度以上は出生率が高くなる

【比較検証】
1969年から1988年の気温とアメリカの出産のデータを調査。

出産件数と気温にだけ着目し、最高気温が32度より高い日にどのくらい赤ちゃんが生まれているかリサーチ。

その結果、アメリカでは年間2万5000人の赤ちゃんが高温によって早く生まれ、予定日より早まった総日数は15万日にのぼることが判明したのです。

【気温別の出産率】
最高気温が15~20度の日の出生率を100%とすると

  • 21~25度は1%増
  • 26~31度は3%増
  • 32度以上は5%増し

32度を境に急激に増加していることが明らかとなりました。

暑い日に出産が増える理由

現段階では明らかになっていませんが、陣痛を誘発するオキシトシンという物質が、高い気温によって誘発されることが原因の可能性があります。

そして、いま止まることがない、今後も続く温暖化によって、年間で4万2000人の赤ちゃんが早産となる可能性があると発表しました。
予定日より数日程度出産が早まる分なら大きな問題にはなりませんが、数週間早く生まれるとなると、乳児死亡率の上昇、認知機能障害をもたらすことも明らかにしています。

また、乳児だけではなく、発達段階にある胎児も、高い気温の影響を受けやすくなると言います。
地球温暖化が進むにつれ、この研究のように、アメリカだけではなく、日本でも猛暑日が多くなっています。

そして、温暖化は母体や乳児だけでなく、成人にも悪影響を及ぼします。
暑さが人間に与える危険性はご存知だと思いますが、今後増えると予想されている主な影響がこちら。

夏が長くなることによる感染症の増加

温暖化によって夏が長く続くようになってきました。
2014年69年ぶりに日本で感染が確認されたデング熱。
今まで熱帯地域でしか見られなかった感染症が、ほかの地域でも広まりやすくなります。

大雨が増えることによる水系感染症の増加

大雨による災害が増えると、生活環境が悪化するため水が病原微生物に汚染される要因になります。
汚染された水を飲むと食中毒や赤痢などの原因になり、まだ水道のインフラが整っていない地域では、大雨によって胃腸疾患が増加しているのです。

暑さによる「死」

大雨や大雪といった気象現象と比べ、死亡者数は暑さの方が多いのです。
特に暑いため外で働く時間は限られてきます。
予想では2050年代までに年間で15〜18パーセントの仕事量が減ると言われています。

花粉が増え、呼吸器官への影響が増加

気温の上昇に伴い、森林災害による大気汚染と合わせて、花粉の量も多くなります。
また減らない二酸化炭素と相まって、空気汚染は拡大し呼吸器官に影響が出てきます。