自然の猛威と航空機事故で始まることとなってしまった2024年。新年のご挨拶をするタイミングを失ってしまいましたが、みなさん今年もどうぞよろしくお願いいたします。

今、私は長野県の蓼科高原にいます。今年の年末年始は思いのほか長い休暇をいただくことができて、八ヶ岳の大自然に長く身を置くことができました。山荘から北側の窓を観ると、きれいな円錐状をした標高2,531mの蓼科山、その右側には標高2,480mの北横岳が並んでいます。

蓼科高原にあるこの山荘に通うようになって3年になりますが、いつ訪れてもこの二つの山は表情の違いこそあれ、しっかりと地球に腰を据えて微動だにしません。いつもそこにあります。当たり前ですが。でも、私たち人間にはその動きを直接的に捉えることはできませんが、観測されるデータを見ると、地面は確実に動いています。たまに大きく動く時。それを私たちは地震として感じます。今回の令和6年能登半島地震では能登半島の外側を中心に地面が隆起して、本来津波を捉えるべき潮位計が海面の上に露出してしまったそうです。

地球は大気も地盤も生きているかのように絶えず動いています。気になって「生きる」とはどういう状態なのかを調べてみました。デジタル大辞林には、①人間や動物などが、生命があり活動できる状態にあること、②生計を立てること、③あたかも命があるような働きをすること、④うまく活用すること、などと書かれています。どうやら③に当てはまるようです。

あたかも命があるような動きをする地球。ひとたび地球が大きな動きをしようとした場合、その地球に住んでいる私たちは、その動きに100%呼応することはできませんし、できる状態で日々生活してるわけではありません。

地震の場合は予知する研究を進め、被害を軽減につながるかもしれませんが、その土地の地盤の状態や地形、水分量の増減など、多くの要素が絡んでくるため、震度をピンポイントで予測するのはそう簡単にはいかないでしょう。大気の動き、気象の場合はある程度の確度を持って、天気予報という形でこれからを予測できます。

今、南海トラフを震源とする巨大地震がやってくると予測されています。向こう30年間に起きる確率は70%から80%です。多分、何か前兆があるものと想像しますが、私の専門外なのでなんともいえません。ただし、その前兆はかなり直前なのかもしれません。

このように地震については、なかなか予測が難しく、情報もたっぷり私たちに与えられるわけではありません。では気象についてはどうか?毎年のように異常気象の頻度が増し、過去の記録を次々と更新してしまい、その都度、皆さんに天気予報の中でお知らせしています。そしてこれらの地球の動きは、温暖化が進む限り、この傾向は止まることはないとも予測されています。

さらにいえば、地震の場合は一時的に多大な被害をもたらす可能性はありますが、その後、皆さんの頑張りで復興へと進んでいきます。阪神淡路大震後、東日本大震災後のように。それに対して、温暖化を主な原因とする気候変動はじわじわと着実に進み、抜本的な対策をしない限り私たちの生活に影響を与え続けます。終わりはありません。

気候変動問題は、生きている地球との付き合い方の問題で、地球の機嫌を伺うことなしで人間が好き勝手してしまうと、どこかで破綻します。地球は黙ってはいないでしょう。相当の覚悟を持って気候変動対策に臨んでいかないと、地震後にある「復興」はやってきません。私が気候変動問題解決を残りの人生のライフワークと決め、未来を生きる若い人たちに快適な環境を残すことに人生を費やす理由がここにあります。