夏といえば、「一年で最も」という言葉をよく耳にしますが、
今回の「一年で最も」もよく聞くワードです。それが食中毒。
一年でもっとも発生しやすい季節が夏なのです。

夏でもお弁当を持っていかれる方も多いと思います。
幼稚園、小学校、会社へと。

2,3時間なら大丈夫か。
なんて思わないでください。

でも、所詮手作りのものだし、防腐剤入れる訳にもいかないし、
なんて諦めないでください。
ちょっとした工夫でお弁当からの食中毒を防ぐことが出来るのです。

目次

前日にタイマー炊飯をすること


夜中タイマーをセットして朝出来上がりのローテーションを組んでいる方も多いと思いますが、夏の夜の暑い中。人間はエアコンがありますが、炊飯器には無いのです。水も放置すれば、温まり腐るのです。

炊飯器の中に水とお米を入れた状態で長時間放置しておくと、
密閉されたお釜の中で着々と雑菌が繁殖することがあります。

対策:炊飯器に氷を入れる

なるべく炊飯器内の温度を上げないために、タイマーをセットするのは寝る直前。
さらに、水ではなく氷を使うのことをお勧めします。

さて、お次はご飯を容器に詰めます。

弁当箱にご飯を熱いまま入れないこと


ご飯を熱いままお弁当箱に詰めて蓋をすると、湯気がこもって湿度は高くなります。
冷めにくいため、細菌が好む温度帯が長く続き、他のおかずを痛め、
細菌が繁殖しやすい環境を作ってしまうのです。

対策:ご飯は冷ましてから入れましょう

スピーディーに冷ましたいときは、お寿司屋さんがよくやる団扇を使ったり
サーキュレーターをキッチンに持ち込んで当てたりするのも効果的です。

また、保冷剤を使うのもおすすめです。保冷剤を冷凍庫で冷やしておき、バットや皿の下に敷いて使います。

日の丸弁当で安心しないこと


梅干しは殺菌効果が強いから、入れておいたら大丈夫でしょ??
いやダメです。
日の丸弁当のように、梅干しを1箇所に置くだけでは、梅干し周辺が殺菌されるだけなので、お弁当全体の殺菌効果はあまり効果が期待できません。

対策:細かくしてまんべんなく散らしたり、混ぜ込むほうがより効果的です

これにシソが加わるとさらに防腐性が高まります。
また、梅干しには大きく分けて2種類あります。

  • 塩だけで漬けた梅干し
  • 調味料が入っている調味梅干し

塩や味付け梅干、の甘い梅干しは塩分濃度が、昔の梅干しの半分程になっていますので、その分殺菌効果も半減します。
昔に作られていた梅干しというのは、シソと塩で作られていた為、
殺菌、防腐効果があったのです。

対策:梅干しを入れてご飯を炊きましょう。

ごはんを炊く際に殺菌作用のある梅干しを一緒に入れて炊き込むことがより効果的です。
ごはん全体が酸っぱくなるんじゃない??心配ご無用。
炊き上がりは酸っぱくなりません。

対策:酢を入れて炊く

米2合に対して、酢を大さじ1杯いれてご飯を炊くと、傷みにくくなります。
また酸っぱくなるんじゃない??心配ご無用。
酢は加熱されると酸味が飛ぶので、炊いている間は多少臭いがしますが、
炊きあがったらさほど気にならないはずです。

おにぎりを手でにぎること


手で直接握ったおにぎりなどは、手の細菌がご飯に移ってしまい細菌が増えやすくなってしまいます。
ちゃんと除菌したからなんて過信するのはNGです。

対策:面倒ですが、ラップでにぎりましょう。

おにぎりはラップを使うと、細菌数が素手でにぎる約1000分の1 になります。
またご飯が温かいうちに海苔を巻いてしまうと傷みやすくなります。
夏はご飯と海苔と別々にして入れると良いです。

また、ご飯にのせたり、まぜるものにも注意が必要
ご飯にのせたりまぜても大丈夫なのは、青のり、ゆかり、ふりかけ、ごま、のりなど、常温保存できる乾物系のものだけ。
サケフレークやじゃこ、めんたいこやたらこ。
要冷蔵のものの場合は、炒めたり料理の材料にするなど、必ず火を通すようにしましょう。

ふわふわ卵焼きやチーズ卵焼きを作る事


卵焼きはふわふわが良い!という人も多いと思いますが、特に具材に卵を使っていると腐りやすく食中毒になる可能性もあるので、夏場はなるべく避けましょう。
しっかり焼くことをお勧めします。
また生ものであるチーズもNGです。

夏弁当で傷みにくいおかず おすすめはコレ!


最後に、夏弁当で痛みにくいおすすめおかずをご紹介。

わさび入り卵焼き

卵焼きは殺菌効果があるわさびを入れると大丈夫です。
とはいえ、しっかりと中まで火を通してください。

大人向け・ピクルス

夏場は厳禁の生野菜でもお酢につけてピクルスやマリネにしてしまえば大丈夫です、
お酢の殺菌効果は先ほど紹介しました通りです。
さっぱり味なので、食欲がない夏場にもおすすめです。

大人向け・キンピラ

汁気も少なく、味付けもしっかりしたキンピラは夏のお弁当おかずにぴったりです。
きんぴらゴボウ、キノコとニンジンのキンピラ、ピーマンとニンジンのキンピラ等いろいろとアレンジできる嬉しいメニューですよね。

子ども向け・肉のシソ巻き

醤油、みりん、砂糖でしっかり味付けをするのがポイント。
中に梅干しを加えると抗菌作用でさらに傷みにくくなるのでおすすめ。

子ども向け・生姜焼き

生姜は食物の腐敗を防いでくれます。
しっかり味付けをすると冷めても美味しですし、おすすめです。

子ども向け・唐揚げ

揚げ物は仲までしっかりと熱が入るので、傷みにくいメニューの代表です。
唐揚げの他に、エビフライ、天ぷら、豚カツ等もよいですね。
ただし、コロッケだけは中身にじゃがいもで傷みやすくなりますので、注意してください。