新型コロナによる自粛から、日々日常の生活へと、次なる一歩に向けて進んでいますが、それでもいつもの日常と違うのは、マスクの着用。

新型コロナ感染防止のため、政府の専門家会議が提示した「新しい生活様式」によると外出時に会話する場合など、症状がなくてもマスク着用を求めています。

そのためコロナが完全に消滅するまでは、マスク生活が日常となり、この夏もその状況が続きます。

目次

未経験の夏マスクに注意点

この季節で、すでにマスクの中は暑く、不快に感じることが多いですよね。
さらに、年々気温上昇が続く夏。
5月上旬から、全国各地で最高気温が30℃以上となる真夏日が観測されています。

気象庁によりますと、今年の夏の気温は「全国的に平年並みか高くなる」と予測。
暑い季節にマスクを着用して生活することは未経験のことで、マスクによって引き起こされる熱中症のリスクの高まりが懸念されているのです。

マスク着用と熱中症のリスクの関係性

マスクと体温の関係を調べた調査によりますと、気温が22~24℃でサージカル(医療用)マスクを着用して生活をした場合、口の中の温度は上がらず、全身の体温も上昇しないという結果が出ています。
また、同条件で運動をした場合も、全身の体温には影響しませんでした。
そのため、夏マスクによる、体温への影響は明らかにされていません。

しかし!!

吸い込む空気が暖かくなることによって、体から熱が逃げにくくなるほか、マスクをして呼吸することで多くのエネルギーを使い、体温が高くなりやすくなります。

さらに!!

自粛生活が続いていたせいで、カラダが夏対応になっていないことによって、熱中症リスクが引き上がる可能性があるのです。

外出自粛で身体が弱ってる可能性

帝京大学医学部附属病院、高度救命救急センターの三宅康史センター長によりますと、「外出自粛」によって、体が暑さに慣れにくくなっている場合が多いと言います。

通常、体から熱を逃がすには、汗をかく必要がありますが、上手に汗をかくには、徐々に暑さ慣れていく「暑熱順化」の必要があります。

一般的には、5月下旬より気温が上昇していき、それに伴って、少しずつ暑さに慣れる体になっていきます。
汗をかきやす「夏の体」に変化していくのですが、コロナ自粛の影響より、外出の機会が減っているため、熱中症になるリスクが高まる懸念があるのです。

夏前の季節に多くの汗をかく重要性とは

5月6月に汗をかいていない場合、夏カラダになっていない可能性があります。
そのため、半ば強制的に夏カラダにする必要性出てきます。

そこで、おすすめしたいのが、自宅で「暑熱順化」を進めること

自宅フィットネスがトレンドになっていますが、そこに汗をかく運動を取り入れたり、熱いお風呂につかったりして汗をかくことで、暑さに慣れることが有効なのです。
しかし、その際の水分補給をしっかり行い、無理のない範囲で行いましょう。

夏用のマスクを用意しよう

 

真夏日の熱中症対策として、暑い時期に対応しているマスクを選びましょう。「接触冷感」「吸水速乾」「UVカット」など夏用素材マスクがドラッグストアで販売されています。
散歩やランニングなど、屋外でもあまり人に会わないのであれば、マスクをつける必要はありませんので、汗をかくシチュエーションの場合で、濃厚接触がない場合はマスクは外す工夫もポイントです。

また夏場に長時間マスクを着用していますと、汗による肌荒れが引き起こされるケースもあります。

鼻や頬などへの摩擦が増えるだけでなく、蒸れによって肌の水分バランスが乱れて保湿機能が下がり、肌荒れを起こす人が増えています。
そのため、摩擦をおこさないような、肌あたりの柔らかいマスクを選ぶこともポイントです。