地震発生時、自宅にいても怖いですが、
あなたがいる場所が最悪の場所だったというケースもあります。
そんな場所による対処法を本日は覚えておきましょう。

目次

地下にいたらどうする??


地下鉄に乗っているときに大地震発生。
地下って安全じゃなかったの??

揺れの影響を受けないと言われる地下は、比較的安全と言われています。
がしかし!
例えば、首都圏大地震の際、川が決壊、また津波が侵入する可能性が考えられるのです。

ゼロメートル地帯にある地表の換気口などから
津波の水が浸入する可能性があります。
また換気口以外にも地下鉄に水が入る経路は複数あるのです。

実際に起こったこととは??


実際3・11の際には、東京メトロ飯田橋駅につながる地下道に
水が流れ出すという事態が発生しました。
現場となったのは東西線と南北線・有楽町線の改札間を結ぶ地下通路と
商業施設「ラムラ」の入るビル、飯田橋セントラルプラザの接続口。
地震の影響で、四谷付近水路からの水が溢れ出た可能性があったのでした。

首都圏の地下鉄は、皇居の堀や道路の下に隠れている河川、
水路の下を通ってる場所が多くあります。
大震災時に、これらの場所で大規模な水漏れが起こる可能性は否定できません。

東京の地下で他に危険なところは??


ゼロメートル地帯や河川のそばにある所は危険性が高い。
たとえば東西線の東陽町駅近くの地上車庫への出入り口、
南砂町駅の東にある荒川中川橋梁に向かう出入り口。

満潮時にこの近くの堤防が崩れれば、津波が来なくても、
地下鉄に簡単に水が入ってしまいます。
川の近くのトンネル内には防水扉が設けられていますが、
水を100%遮断できるわけではないという。

荒川が決壊したら??


政府の中央防災会議の地下鉄の浸水シミュレーションではこうなります。

もし荒川の堤防の一部が地震、津波によって崩れます。
まずトンネルが深くなる木場駅近辺に水が溜まり始める。
東陽町駅が水没する頃には、ほぼ同じ深さにある門前仲町駅が浸水。
さらに東西線の下を走る大江戸線に水が浸入する。
ここから水はより低い月島駅方面に流れて行き、有楽町線へと進んで、
豊洲・辰巳駅方面まで水が到達する可能性も考えられます。

地下鉄で浸水??その時どうする??

もし自分の乗った地下鉄の車両が、浸水になりました。
あるレベルまで水かさが増せば、駅に到達することは困難になります。
では、トンネルの駅と駅の間で止まってしまったら、どうすればよいのか。

まず、第一に乗務員の指示に従うことが優先です。
それでも難しい場合は、水かさが増す前に線路に降り、
とにかく高い方向目指して逃げること。
トンネル内にはエリアによって、かなりの高低差があります。
低い駅から高い駅に1駅移動するだけで被害を免れる可能性は高くなるのです。

高い低いなんて分からない??

いつも自分が利用している駅は、通勤で使う路線周辺の高低差を
確認しておくだけでも、助かる確率はグンと上がります。

高低差のチェックには、内閣府ホームページの
防災情報のページにある「大規模水害対策に関する専門調査会」内の
「地下鉄等の浸水シミュレーション」が参考になります。

どうやって逃げたらいいの??

高い低いも分からない場合はどうしましょう。
まず地下鉄トンネル内には、避難口はありません。
地下から脱出するには、とにかく近くの駅を目指すこと。

その時、頼りになるのが、足元にあるプレート。
足元の壁面に最寄り駅の方向と距離を書いたプレートが貼られています。
最寄り駅が近い場合は、水量の少ないうちに急いでそちらを目指し、
駅から地上に出るといいでしょう。

目的のホームに着いてからの注意点

駅に着いても安心してはいけません。
地上までは階段か、停電で止まったエスカレーターを歩いて登る必要がありますが、
多くの人が殺到すると、将棋倒しが起こり、圧死者が出る恐れがあります。

特にエスカレーターは、階段に比べて一段の段差が高いため転倒する可能性が増します。
体力がまだ十分に残っている場合は、階段を使ったほうが安全度は高いです。

地上より地下の方が構造的に地震に強いという認識がありますが、
地下で一番怖いのが、暗闇による集団パニックです。

地下鉄は、震度7になると緊急停止しますので、
車内アナウンスに従って避難してください。

災害時の基本、まず「慌てずパニックにならない」ということを心得ましょう。
真っ暗になっても必ず非常灯が付きますので、そのまま待つこと。
周りの人と声を掛け合い助け合い、冷静な行動を心がけましょう。