今年も猛暑が予想されていますが。猛暑になると、最近問題となっているのが、「メンタルヘルス」。気象が精神にどんな影響を及ぼすのか??それは、他人事ではありません!!
2050年までに地球の平均気温は2度上昇するといい、夏場の暑さは今後もひどくなる一方の可能性が高いといわれています。東京でも40度超えが予想され、気象庁も災害レベルと表現する猛暑が今年もやってくるのです。
では、猛暑でなぜメンタル??
アメリカでの研究によると、気温が急上昇すると、その月は自殺率も高くなるというのである。米「CNN」をはじめ、世界中の大手マスメディアが取り上げ大きな話題となっており、米国とメキシコで月の平均気温が1度上昇するごとに精神的な幸福感が減少し、自殺率も上昇するというのである。
研究を行ったのは米・スタンフォード大学などの共同チーム。2014~2015年にSNSに米国から書き込まれた約6億件もの投稿についても調査。すると、平均気温が1度上昇すると、月間の自殺率が米国で0.68%、メキシコで2.1%上昇したことが判明。また、月平均気温の上昇とともにSNS上では抑圧的な言葉が増えていたという。
今回の研究で明らかになったのは、暑い夏とメンタルの関連であり、研究者らによると、猛暑は人々に社会への参加の意欲を低下させて「閉じ込められているような感覚」や「孤独感」を生じさせ、その結果、時には自殺まで考えさせるという。
また最近の調査によると、インドでは気温上昇で農業が被害を受け、この30年で6万人の農家が自殺したという。2018年のスタンフォード大学の分析によると、アメリカとメキシコでは猛暑だけが原因で自殺する人の数は、2050年までにさらに1万4000人増えると予想されています。
気候変動がメンタルヘルスに及ぼす影響には2つ
・気候変動の将来に対する不安の増大
・洪水やハリケーンといった気候災害でトラウマを受ける人の増加。
気候変動への不安は「気候心労」「気候鬱」とも呼ばれています。「世界の終わりについて考えを巡らせると絶望感に襲われるのは人間の性かもしれないが、気候変動の魔の手が少しずつ形を現しつつある今、この先の世界の未来がどうなるのかを考えるとぞっとする」というのです。
日本人には馴染みが薄いが、アメリカ国民は心配をしてる??
イェール大学の調査によるとアメリカ国民の70パーセント近くが気候変動を「心配している」と回答。29パーセントが「非常に心配している」と答えた。さらに「なすすべがない」と感じている人は51パーセントにのぼった。
気候不安障害対策に対しての対策法はあるの??
専門家は、増大する危機への準備は十分ではないと言う。「アメリカのメンタルヘルスの体制は機能していません。
しかも災害時には後回しにされてしまいます」と。「メンタルヘルス対策よりも、インフラ復旧のほうにばかり気を取られている。人的な要素は忘れられがちなのです」。
また、気候不安障害に悩む人々に手を差し伸べることは、失ったものに対する悲しみを後押しすること。生態系や、うしなわれた社会の未来。そして、自分たちが激動の時代に突入しつつあることを認めることでもあるという。「私たちは未知の世界へ向かっています。だからこそ、その過程で自分たちを守らなくてはならない。そしてほんの少し、自分に余裕を与えてやる」こと。
これと言って対策がないのが現状。
気候不安障害とは似ており、最近増えている夏の「うつ」にもご注意!太陽が原因となる夏のうつ夏にだけ発症する「夏のうつ」は、太陽にあたることが原因。暑さで食欲不振や不眠、体重の減少などが起こり、気分の落ち込みが目立つようになる。
このため、夏バテと思い込み、うつ病だと思い至らない場合が少なくない。放置して重度になると、日常生活そのものが困難になってしまうため、チェックしておきましょう。
どうやってチェックするの??
インターネットでも、セルフチェックが簡単にできます。塩野義製薬 と日本イーライリリーによって運営されているサイト「うつ病 こころとからだ」では、症状の程度が分かります。
疑わしい症状があるときは、セルフチェックをして医師に相談するか判断しましょう。
「夏のうつ」対策とは??
・暑さ
長時間外で過ごして日焼けしたり、冷房にあたり過ぎたりするのも、疲労が溜まって、うつ病の原因になります。
・食生活
暴飲暴食など栄養バランスが乱れた食習慣を続けると、うつ状態を引き起こすきっかけに。また、タンパク質が不足すると、気分の落ち込みを改善する働きがあるセロトニンというホルモンが減ってしまう。セロトニンを増やすためにも積極的にタンパク質を摂るようにしたい。
・睡眠
睡眠の質を改善するのも予防法として有効。なるべく決まった時間に就寝、起床する習慣をつけ、自律神経を整えること。
もっと簡単に出来る出来ることとして!!
うつ病治療の権威である東京女子医科大学・坂本薫教授は、効果的な生活習慣として「朝日を浴びる」「魚を食べる」「散歩をする」の3つを勧めている。