昨年、多くの自然災害が日本列島を襲い、1都12県に大雨特別警報が発表され、数多くの一級河川の堤防が決壊しました。

夏の台風は、日本では自然災害として身近なものであり、油断はしていないものの、近年豪雨のスピードが加速されていることによって、被害が拡大しています。
そして、今年は水不足も懸念されていますが、昨年以上の台風、豪雨が来ないとは否定できません。

台風19号から台風21号に伴った豪雨で亡くなった人のうち、実に半数以上人が車で移動中に亡くなるという「車中死」が多かったのです。

また多くの車が水没して使用不可能となり、個人の経済的ダメージをもたらしました。
水没したらどうするのか?
以前の記事がありますので、そちらで最後ご確認下さい

目次

日本発の沈まない電気自動車

豪雨がいつ来るのか、どれくらいの量になるのかは、逐一天気予報を確認していないと、判断はつきづらいです。
また、多少の雨であるなら、車の移動を選択し、お迎えや買出しに行かれる人も多いと思います。
その時、豪雨に会ってしまったら…

この時のシチュエーションを救うかもしれないと、いま注目されている車がこちら。

電気自動車「FOMM-ONE」(フォムワン)。

この自動車、最大のポイントは、水に沈まず、浮かび上がる事。
豪雨時で、車が浸水したとケースでも浮き上がるのです。
さらに、浮き上がるだけではなく、映画の中のボンドカーで観たような、水中でも動くことが可能。

2019年の東京モーターショー各国の注目され、いま世界で注目を集めているのです。

 

なぜ水中でも動くの??

車体が浮き上がる構造として、発明だったのが、「ボート」と呼ばれる部分。
車体のつぎはぎがないため、水が入り込むことがないのです。
そのため、ボートと同じ原理となり、完全防水構造のため浮力が生まれ浮き上がるのでした。

さらに、水中でも進む原理として、これもボートのプロペラに似たような仕組みがあります。
前輪のタイヤが回転すると、ホールは水を吸い込みます。
吸い込まれた水は、後方にはき出され、推進力が生まれるのです。

 

開発のきっかけは??

この車を開発したのは、エンジニア鶴巻日出夫氏。
大手自動車メーカーで自動車開発を担当してきたのですが、東日本大震災をきっかけに、この車を開発することになったのです。

東日本大災害では、津波から車を使って非難する人が多く、その途中で、津波に飲まれてなくなりました。
また、津波が引いたあとも、多くの車が廃車となった経験から開発を決意。
一人でも助けられる命があるかもしれないという思いで、完成にたどり着いたのです。

そして、昨年の東京モーターショーで注目を浴び、2020年の国内販売に向けてさらなる開発が進められているのです。

 

図書館の本 どう水害から守る

昨年の台風19号によって、車以外にも被害を受けたところがあり、それが図書館。
被災した図書館や資料館の数は全国で100か所以上。
もちろん本は紙でできているため、浸水すると使いものにならず、各図書館で保管してあった昔の本、二度と手に入らない本、貴重な資料なども破棄することになったのです。

例え、床上浸水が数センチという状況でも、木製の本棚によって水が吸い上げられ、それが本や資料へと伝わります。
そのため、湿気によって、直接水没することのない本でも、インクがにじみ、読むことが困難になったのです。

 

東京都立中央図書館の取り組み

水没から本を守る取り組みとして、全国から注目されているのが東京都立中央図書館。
実は5年前、天井から雨漏りがおき500冊の本が被害にあったのですが、
すべての本の復元に成功。
その理由として、東日本大震災の経験を活かし、被災時のマニュアルが徹底されていたからでした。

館内には、常に本を救済するための道具が設置されており、本の吸水紙やタオルも常備。
また冷凍庫も用意しており、その理由として、水没した際に、すぐに冷凍できるから。
冷凍をすると、修復までの間、カビ発生や腐敗防止となるのです。

 

災害時の訓練動画を公開している図書館

東京都立中央図書館では、災害時を想定した定期訓練も行っており、その訓練の動画は公開されています。
全国でまだ対策をしていない図書館に対し啓蒙するする上で、映像にしているそうです。

For privacy reasons YouTube needs your permission to be loaded.
I Accept