会期が延長されていた国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)が今月13日夜(日本時間14日早朝)、ようやく閉幕しました。
会議に参加する197の国と地域は、石炭の使用をめぐって意見が対立しましたが、最終的に成果文書「グラスゴー気候協定」が採択されました。

主な内容は、
・世界の平均気温の上昇を産業革命前から1.5度に抑える努力を追求する

・石炭火力発電を段階的削減(「段階的廃止」をインド、中国が反対しこの表現に)

・気候変動の被害を特に受ける途上国への資金援助を増やす

産業革命前から現在までに、地球の平均気温はすでに1.09度上昇している(IPCC第6次報告書)ので、これからの上昇を0.4度以下に抑えなければならないということを忘れてはいけません。いいですか?わずか0.4度です!
「クライメート・アクション・トラッカー」(CAT)というシンクタンクによると、今のままだと世界の気温は今世紀末までに2.4度上昇するという見通しをたてています。
この隔たりをなんとか埋めていかなければならず、そんな中、石炭の使用という具体的な内容について今回言及したことは大きな成果とも言われています。(世界の1年間の二酸化炭素排出量の約4割が、石炭を燃やすことで発生します)

さて電源の3割を石炭火力発電に依存している日本はというと、「段階的廃止」から「段階的削減」へと表現が弱められたことに政府はホッとしているようです。
SNSで「石炭」「日本」というワードで検索すると、ホッとしている政府のニュースとともに、「すごいぞ、日本の火力発電!」と発電効率の良さをアピールする投稿が数多くみられます。

化石燃料はいずれ地球上からなくなります。発電効率を上げる技術開発よりも、採り尽くす前にそのまま地中に留めておき、別のエネルギー源に頼る方が地球にとって、また私たち人間の将来にとっても正しい選択肢だと思うのですが、一つの考えに統一できないのが、人間の特徴なのでしょうか?
いえ、いろんな意見があってもいいのですが、自然に逆らわない形での科学に裏付けされた統一見解はあるべきだと思っています。

グラスゴー気候協定が採択されたときのアロク・シャーマ議長は、参加国・地域の意見の対立のまま、地球の未来を決めるこの大事な枠組みを壊すわけにはいかないので、妥協案を提示、会期延長など、終盤のゴタゴタについて謝罪するとともに、涙ぐみながら、落胆する環境先進国への労いを表しました。

議長の涙は、近い将来、気候変動による私達への影響が非常に深刻になることが目に見えているのに、抜本的な解決に向けた合意に至らなかった悔しさが含まれているのでしょう。

でもこれら各国首脳の攻防をよそに、真実を見抜いているのは利害関係がなく、ただ純粋に未来の地球環境を危惧しているグレタさんのような若い活動家達なのかもしれません。
大人達の議論をblah blah blah(無駄話)と一蹴し、「本当の仕事は議場の外でもう始まっている」と自分たちの活動への意欲を強く発信しています。