「夢と魔法の国」でおなじみのディズニーの世界。
子どもの頃から大好きなキャラクターもいるのではないでしょうか?

いつも夢や希望を与えてくれるキャラクターたちですが、そのキャラクター達が、もし人権問題や環境汚染と言った逆境になったら。
という仮装の世界を作り上げ、訴えるアートで話題になっているものがあります。

目次

ディズニーキャラが現代に登場

もしも彼らが、おとぎ話の世界から一線を越えて、2017年の現代に足を踏みいれたら、夢と希望であふれたストーリーは、どう変化してしますのでしょう?
現代の「闇」の部分を再認識するのに、真逆に位置するキャラクターを登場させて問題を提起したのです。

逆境に陥るディズニーキャラクター

「剥製にされるバンビ」

ディズニキャラクター達が本来の作品とは異なり、悪夢のような状況にさらされる作品『Unhappily Ever After(その後いつまでも不幸に)』

環境問題を抱える作品

「石油で汚染された海から逃げ出す人魚姫」

『リトル・マーメイド / 人魚姫』の主人公アリエルは、珊瑚であふれ熱帯魚が泳ぎまわる美しい海に暮らしている。
しかし現実世界のアリエルは、石油流出で汚染された海から必死の形相で逃げ出しています。

大気汚染を提起する作品

「提起汚染に辟易するムーラン」

ディズニーが初めて中国を舞台に描いた『ムーラン』。
主人公の勇敢な女戦士ムーランが、大気汚染が大問題となっている現代中国で、マスクをしている姿から力強いメッセージがあります。

森林破壊の問題提起作品

「くまのプーさんが森林破壊に泣く」

広々とした森の奥深くに住むくまのプーさんは、いつもは愉快な仲間達と一緒に森を探検し楽しく過ごしています。
しかし状況が変わり木が切り倒された森で、一人寂しく泣いているプーさんの姿を見て何も感じない人はいないでしょう。

動物虐待を訴える作品

「サーカス団で曲芸をさせられ、脅えるダンボ」

ディズニー作品では、大きな耳で空を飛ぶことを覚えたダンボが、サーカス団で人気者になる様子が描かれています。
作品では、ムチを持って芸を仕込む団員の前で脅えるダンボの姿が痛々しい。

動物の保護問題を訴える作品

「動物園に入れられたシンバ」

アフリカの大自然で伸び伸びと育った『ライオン・キング』の主人公シンバが、故郷とは全く異なる狭い動物園に入れられている。家族や仲間と引き離され、
元来とはかけ離れた環境に耐えざるを得ない動物達の保護問題を訴えている。

捨て犬問題への作品

「動物シェルターに収容される101匹ワンちゃん」

優しい飼い主の元で幸せに暮らすダルメシアンたちが、一転して動物シェルターの狭いケージに入れられている姿は、捨て犬の問題や動物安楽死について考えさせられずにはいられない。

ドラッグ依存を提起する作品

「ドラッグ依存症で不思議の国へ向かうアリス」

『ふしぎの国のアリス』のアリスは、魔法の薬を飲んで体のサイズが変わり冒険の旅に出る。
そんなアリスが、いかがわしい路地で怪しい薬瓶を手にし顔がやつれていたらどうだろう?

人は見た目で判断してはいけない

「美容整形にハマるベル」

一見恐ろしい野獣の人質になったベルが、次第に野獣の本当の姿に気づいていく。
『美女と野獣』の根本的なテーマは、「人を見た目で判断してはいけない」 ということでしょうか。

「眠れる森の美女は 路地裏で追いはぎに…」
「自由を求めて戦うロビン・フッド」

貧しい者の味方ロビン・フッドが、ロープに縛れ連れ去られようとしている。
背後には暴動を鎮圧しようとする警察官が写り、ロビン・フッドが権力に反して自由を求める国民の姿を反映している。

あとがき

悪夢のような状況にさらされる作品『Unhappily Ever After(その後いつまでも不幸に)』
シリーズを投稿しているのはニューヨークを拠点に活動するアーティスト、ジェフ・ホングさん。
ある時ふと「ディズニーの主人公が逆境にさらされたらどうなるだろう?」と思い付き、多くの社会問題を自分のアートに織り込み始めたのがきっかけで、現在に至るまでに16枚の作品があるそうです。

もう少し作品を見たい方は、作者のインスタグラムにて閲覧してみてください。

https://www.instagram.com/tomwardstudio/

親子で環境問題、社会問題を考える機会になると思います。