温暖化が進むにつれ、今年の夏も猛暑が予想されており、電気消費量は増える一方で、電気を使うということは、エネルギーによるCO2の排出を促すことにつながり、ますます温暖化が進むという訳です。
そこで今、家庭で使うエネルギーをCO2排出の少ない自然エネルギーにしようという取組が進んでいます。
目次
自然の電気を利用する【みい電】とは?
その取り組みの1つが東京都が実施する「みんなでいっしょに自然の電気」、略して「みい電」。
「みい電」は太陽光や風力など「自然の電気」を簡単に利用できるしくみなのです。
ヨーロッパで普及している電気の共同購入
今回東京都に「みい電」のサービスを提供するのはオランダの共同購入支援会社「アイチューザー」。
自治体や消費者団体が住民に呼びかけ、電気の共同購入グループを作ってもらい、安く電気を購入できるシステムで、同社はオランダ、ベルギー、イギリスなど4カ国でサービスを展開しており、ロンドンでは11,000世帯が参加し、1世帯平均で年間約37,000円の節約につながっていると言います。
「みい電」を宣言した東京都
2019年11月の記者会見で小池都知事が宣言した事業で、正式な名称を「再生可能エネルギーグループ購入促進モデル事業」といいます。
太陽光や風力など、再生可能な自然エネルギーを30%以上含む電気を利用したいと考える東京都内の家庭や個人事業者を募り、グループでの購入の場合に限り安くなるため、今後、東京都が掲げる自然のエネルギーを普及を加速させる狙いがあるのです。
資源が少ない日本のエネルギー自給率はわずか1割ほど。
そこで、再生可能エネルギーを使用して国内生産ができる「自然の電気」は、エネルギー安全保障の面から、最重要課題なのです。
とはいえ、自然エネルギーすべてがエコにつながる訳ではありませんので、お忘れなく!!
なぜ自然エネルギーが安くなるの?
エコになるから変えたいけど、自然エネルギーって高いよね。
とイメージしている人も多いと思いますが、みい電のシステムによって、安くなることを実現しています。
みい電では、希望者が集まってまとめて自然の電気を購入します。
購入者が多くなると、値引きをしやすくなりますよね。
その値引した額を電力小売り会社がオークションで設定。
各電力会社が提示した金額のうち、もっとも安い値段が選ばれるのです。
電力会社は、自分が選ばれるようにと、安い値段をオークションにて競い合うため、値段が下がるという仕組みなのです。
よって希望者が集まれば集まるほどメリットが生まれることになります。
参加方法は??
Webサイトからキャンペーンに登録してグループ購入に加わる意思を記入し登録完了。
キャンペーン事務局によって、オークションがスタートし価格が決定。
その結果、最も安い「自然エネルギー」の料金を提案した電力会社が選ばれ、選定された見積りが参加登録した人に提示されます。
落札者は、どれくらい節約できるかを確認し、見積額に納得した場合は切り替えの判断を行うことになります。
契約切り替えの手続きはキャンペーン事務局がサポートをしてくれるので移行は簡単。
また既存の電線を使用するため、新たに発生する費用は電線を引くといった工事はありません。
キャンペーン第1回の募集は2020年1月21日に締め切られ4334世帯が登録しました。
次回のキャンペーンは春から夏にかけて実施される予定。
現在は、仮登録受付け中となり、Webサイトで登録するとキャンペーン開始日時が確定次第、連絡がくるとのことです。
東京都環境局が主導で実施している事業なので内容も安心です。
登録のデメリットはないと思われますので、気になる方は申込だけでもオススメです。
また一応申込だけして、気に入らなければ電気の切り替えをしなくても、もちろん大丈夫なのです。
https://group-buy.jp/energy/tokyo/register
どのくらい電気代は下がるのか??
小池東京都知事は記者団の質問に対し、
「4人家族であれば、年間約1万円程度電気代が安くなるという計算がある」
と返答しました。
昨年「ゼロエミッション東京」宣言を行った東京都。
現在、14%から15%の再生エネルギーを「みい電」の普及によって、30%まで引き上げることが目標となっているのです。