2019年5月25日のニュースでこんな凄いサバイバル記事が

出ていましたのでご紹介。

 

【渓谷で行方不明の女性、半月後に無事発見 米ハワイCNN.co.jp321 】

(CNN) ハワイ・マウイ島の渓谷でハイキング中に行方不明となった女性が、

2週間余り自力で生き延び、無事に発見された。

 

救出までの間、女性はどう生活?

理学療法士の資格を持ち、森林内の植物や水を摂取して生き延びていたという。

 

現在のところ、これ以上のサバイバルの実態は公開されていませんが、

過去にもニュージーランドで生き延びた女性がいました。

その驚きの方法とは??

 

それは2015年5月12日のこと。

 

 

ウェリントンの北部にあるRimutaka Forest Park(リムタカ森林公園)で、

全長20キロに渡って山の中を走るトレイルランニングのイベントが開催されました。

そのイベントに参加していた1人の女性がゴールの予定時刻になっても戻らず、

行方がわからなくなってしまいました。

 

雨が降る初冬。

今回、遭難してしまった女性Susan O’Breinさん29才は、

2才と8ヶ月の子どもを持つ2児の母。

 

ゴール地点が片付けられる午後11時半になっても姿は見えません

そこで家族は1時半までさらに待っても戻ってこなかったので

トレイルランニングの主催者と話をして、捜索依頼を出しました。

 

 

合計で20人にも渡る警察やレスキュー部隊、

それにボランティアや彼女の家族が夜中まで捜索しましたが、

彼女を見つけることはできませんでした。

 

 

では、Susanはどうやって生き延びたのでしょう

 

当日彼女は、自分が予定していたコースを外れたことに気が付いて、

すぐに元来た道を戻ろうとしました。

ところが彼女は自分がどうやって走ってきたのかすら、

わからなくなっていたんです。

 

 

と言うのも彼女は山の中を走ることにあまり慣れて折らず、

転ばないように足元に注意を払いすぎて、

トレイルランニングのコース標識を途中からほとんど見ていなかったのです。

 

彼女が見ていたのは地面だけなので、どんなコースで自分が

いるところまで辿り着いたのか皆目見当も付かなかったという。

 

そして辺りを見渡しても、暗くなりコースには戻れません。

 

 

その日のウェリントンは雨。

日が入らない森の中で夜になってどんどん気温は下がっていきます

 

 

「今ここで歩き続けたら自分の命が危ない」

「家族の元に返れなくなってしまう」と思い、

暗くなってからは歩くのを止めました。

その代わり彼女が行ったのは翌日の朝まで

自分が生き延びるためある種サバイバル術でした。

 

雨が降り続けていると体の体温がどんどん奪われていきます。

体の体温が奪われてしまっては命を落としかねません。

 

 

 

 

 

どうやって体温を守った??

 

そこで彼女は地面に穴を掘り、その中に入って自分を土の中に埋めたのです。

そうすることである程度の熱を保つことに成功しました。

 

 

 

そして彼女は体力を少しでも回復するために思わぬものを口にしました。

それは「母乳」。

彼女には生後8ヶ月の子どもがおり、

母乳で育てていたため母乳が出たという。

それを飲むことで栄養補給を行いました。

 

 

でも、なぜ彼女はそんなサバイバル術を思い付いたのか??

 

 

実は彼女はナースだったのです。

そのため体が冷えれば生死に関わることや、

栄養を取ることの大切さを知っていたのです。

 

救出後の彼女のコメントが印象的でした。

彼女が救出されたあとテレビやラジオのインタビューでこんなことを言っていました。

I just didn’t want to give up. I was determined to get back to my family and that was the only thing that kept me driving.

It made me realise in life that nothing else matters but my family

 

意訳:諦めたくなかったです。家族の元に帰ると自分に言い聞かせていました。

それだけが自分を動かしていました。

そのとき自分の人生で家族以上に重要なものはないと気が付きました。

救出された彼女はそんな家族、旦那さん子どもたち、

そして両親や友だちなどに囲まれて無事帰って来れたことに安堵の表情を浮かべていました。

 

 

 

 

 

 

 

遭難した時にやるべきことと・やってはいけないこと

 

 

【やるべきこと】

 

・立ち止まる

道に迷ったことが分かったら、すぐに立ち止まります。山や森の中で動き回ってしまうと、

救助者が見つけ出すのがより困難になります。

もし、一緒にいる人がいる場合は、必ず行動をともにします。

STOPを思い出す

Sは、sit downの座る。座って考えをまとめます。

Tは、Thinkの考える。動いたり、行動に移す前にまず考えます。

Oは、Observeの観察する。周囲を見渡し、人や道路が近くにないか耳を澄ませます。

Pは、prepareの準備する。救助を待つまでの長い時間に備えて、

火を熾すための木や発火しやすいものを集めたり、快適に過ごせそうなものを探します。

 

・国際的な遭難信号

火を熾す場合は一列、または三角形になるように3か所で燃やします。

これは、国際的な遭難信号(SOS)です。遭難信号には、その他にも、銃を3回発砲、笛を3回吹く、

鏡などを3個並べて光を反射させるなどがあります。

万が一山で遭難した時のために、笛を携帯しておくとよいでしょう。

 

・のどを潤す

もし、水があれば、のどが渇いたと感じるたびに、飲みます。水をできる限り残して

おこうと思うかもしれませんが、飲む方が体を良い状態に保つことができます。

 

・水源を探す

1日以上救助がこない場合は、きれいな水源を探します。もし、標高が高い場所なら、

小川の水はたいてい飲んでも安全です。しかし、雪は、体温を急激に奪うため、そのままで口にしてはいけません。

岩の裂け目にある雨水のたまりを探しましょう。鳥がいるところには水源がある可能性があります。

 

 

 

・鼻で呼吸する

口よりも鼻で呼吸をする方が、体の水分を長時間保つことができます。

野生のものを食べない

野生の植物や木の実、きのこには、毒が含まれるものがあるため、食べてしまうと命の危険に関わります。

 

・避難場所を探す

遠くまで行きすぎないように注意して、避難場所を探す。木の下や、突き出た岩陰など、

直射日光を避けられるところで、救助者が見つけやすい場所を探す。

 

・寝るところを準備する

気温が下がる夜に備えて、クッションや断熱材がわりになりそうな木の枝や葉っぱを集めておく。

寝る時は、胎児のようにまるまって寝ます。もし、行動を共にする人がいる場合は、寄り添って寝ます。

 

・体力を浪費しない

避難場所を作るために大きな岩をどけたり、太い枝を無理矢理折るなどして、

ムダに体力を消耗するようなことはさけます。体力を使うような動きによって、

体から水分が失われやすくなります。

 

・大きな音を出す

救助者に気づいてもらうため、また、危険な野生動物から身を守るために、

木を打ち鳴らして大きな音を出したり、大声を出します。