「災害救助犬」と似た存在として取り上げられる
「警察犬」ですが、実は違いがあります。
その違いは、捜索を行うときの鼻の使い方や、捜索対象とするにおいの数です。
警察犬は特定の人(容疑者)を探し出すために、その人特有のにおいを
探し出す必要があります。対して災害救助犬は不特定の行方不明者を
探し出す必要があるため、鼻の使い方やにおいの数に違いが生じます。
まず警察犬は特定のにおい(容疑者のにおい)を追って歩くために、
鼻を下向きに使って捜索を行います。
しかし災害救助犬は、生存者を探し出すために空気中の浮遊臭を
追って歩くために、鼻を上向きに使って捜索を行います。
この空気中の浮遊臭には、呼吸のにおい、また助けを求めている人の
たんぱく質などを含んだストレス臭といったにおいが含まれます。

災害救助犬と警察犬では、探す対象が異なること、
また探すにおいが異なるため、違いが生じるのです。